ナノクリーンテクノロジー
―分子状汚染対策のすべて―


 半導体デバイスの高集積化に伴い、製造プロセスに要求される空間清浄度のレベルは年々厳しいものとなっている。粒子汚染の問題に加え、空気中の分子状化学汚染物質(AMC:Airborne Molecular Contaminant)による材料や装置の分子レベルでの汚染問題が重視されるようになってきた。
 半導体製造用クリーンルームでは、その構成部材や各種設備の部材表面からアウトガスとして出てくる溶媒、モノマー、オリゴマー、可塑剤、難燃剤などの有機化合物がクリーンルーム雰囲気を汚染する。これらのアウトガス成分は、クリーンルーム環境内の重大な分子状汚染物質であり、シリコンウェハ表面に付着して絶縁酸化膜の電気的特性に悪影響を与えたり、レジスト膜の密着不良の原因となったりするため、これらの汚染低減が大きな課題となってきている。
 本書は、ナノクリーンテクノロジーの必要性と課題、分子状汚染対策技術および、分子状汚染の評価と管理技術に関する技術を集約したものであり、今後のエレクトロニクス技術を考える上での参考書となるべきものである。


    □体裁 A4版 275頁
    □税込価格 71,400円
    □送料 弊社負担
    □発行 2005.11

第1章 ナノクリーンテクノロジーの必要性と課題
第2章 分子状汚染対策
第3章 ナノクリーンコントロール


詳 細 目 次

 

第1章 ナノクリーンテクノロジーの必要性と課題
1
1.1 ナノクリーンテクノロジーの展望と課題 2
 1.1.1 クリーンルームにおける清浄度管理 2
 1.1.2 半導体デバイス製造プロセスにおける汚染物質と防護対策 7
  (1) 異物付着 10
  (2) 無機物による分子状汚染 12
  (3) 有機物による分子状汚染 15
 1.1.3 半導体デバイス製造におけるクリーンテクノロジーの展望 16
  (1) 必要に応じたクリーン環境の実現 17
  (2) クリーン化技術の今後 18
  (3) 環境・材料のモニタリング技術確立と検出感度向上 19
  (4) プロセステクノロジーに立脚したクリーンテクノロジー 19
1.2 次世代半導体工場とナノテクノロジー 21
1.3 FPD製造クリーンルーム雰囲気の有機物汚染とその対策 22
 1.3.1 分子汚染を防止するためのクリーンルーム五原則 23
 1.3.2 外気と循環空気の処理 23
 1.3.3 構成材料の評価・選別 25
 1.3.4 製造装置からの漏洩対策 25
 1.3.5 空調系での移送・拡散挙動、製品表面への付着挙動 26
 1.3.6 分離空調・局所クリーン化・ミニエンバイロメントの採用 27
 1.3.7 空気質モニター 27
1.4 クリーンルーム建設におけるナノクリーンテクノロジー 28
 1.4.1 計画 29
 1.4.2 取入外気空気質のシミュレーション 31
 1.4.3 ケミカルフィルターの使用技術 31
 1.4.4 仕上材発生ガス防止技術 33
 1.4.5 ケミカル汚染防止施工管理 34
 1.4.6 ケミカル物質の測定、評価技術 35
 1.4.7 ナノクリーンルームの実績例 38
  (1) ナノクリーンルームの性能測定事例 39
  (2) スーパークリーンルーム実験室(既存クリーン実験室の改修工事例) 40
1.5 局所クリーン化方式における空調技術 43
引用文献 44

第2章 分子状汚染対策
48
2.1 クリーンルーム用部材のアウトガス防止対策 48
 2.1.1 クリーンルーム用部材のアウトガス防止対策の変遷と展望 49
 2.1.2 部材からのアウトガス発生量 51
 2.1.3 塗床材 52
 2.1.4 床シート材 56
  (1) 内装仕上材に要求される機能 56
  (2) アウトガス対策床ビニルシート 57
   A.アウトガスの評価 57
   B.シリコンウェハ付着物の評価 58
  (3) ウレタン樹脂系無溶剤型接着剤 58
  (4) オレフィン系床シート 59
 2.1.5 コンクリート 59
 2.1.6 シーリング材 63
  (1) シーリング材に求められる性能と発生する分子汚染物質 63
  (2) クリーンルーム用シーリング材から発生する分子状汚染物質 64
   A.有機性成分 64
   B.無機性成分 66
   C.低アウトガスシーリング材 67
    a)シリコン系シーリング材 67
    b)ウレタン系シーリング材 80
 2.1.7 電源ケーブル 87
 2.1.8 塗料 93
 2.1.9 壁材(壁紙・パーティション材) 93
  (1) 壁紙 94
   A.ケミカル汚染対策・帯電防止壁紙 94
  (2) クリーンパーティション 98
  (3) パーティション等向け制電プレート 102
 2.1.10 アウトガス低減フィルター 105
  (1) PTFE濾材、低ボロン濾材を用いたフィルター 105
   A.エアフィルターからのアウトガス 106
   B.アウトガス低減の手法 107
    a)材料の改良 107
    b)製造環境のコントロール 108
   C.アウトガス対策エアフィルター“GIGA”Filter Series 108
  (2) 低ボロンアウトガスエアフィルター 120
  (3) 高性能フッ素樹脂製エアフィルターと、それを搭載したファンフィルターユニット 122
  (4) セラミックス繊維性低アウトガスケミカルフィルター 125
  (5) 材料を厳選したアウトガス対策フィルター 112
  (6) ボロンと有機物の発ガスを極小化した低発ガスフィルター 128
 2.1.11 グレーチング 131
2.2 アウトガス除去対策 134
 2.2.1 ケミカルフィルター 135
  (1) ケミカルフィルターの種類、特徴と課題 135
  (2) 多様なガス状汚染に対応可能なケミカルフィルター 136
  (3) 長寿命ケミカルフィルター 142
  (4) 高除去率ケミカルフィルター 145
  (5) FFU搭載用ケミカルフィルター 149
  (6) 活性炭系高性能ケミカルフィルター 151
  (7) ヤシ殻活性炭系低アウトガスケミカルフィルター 154
  (8) 高風速対応マルチトレーフィルター 157
  (9) 外気用ケミカルフィルター 162
  (10) 高性能ケミカルフィルター 165
 2.2.2 湿式浄化 167
  (1) 湿式浄化方法の種類 167
  (2) エアウォッシャによる有機化合物含有ガスの浄化 168
  (3) 濡面式による高濃度有機化合物含有ガスの浄化 170
  (4) 対向濡れ壁によるクリーンルーム取入れ外気のAMC湿式除去システム 171
  (5) 湿式ケミカルガス除去空調機 175
 2.2.3 光触媒によるクリーンルーム空気の超クリーン化(Siウェハ表面の汚染防止) 175
  (1) 光触媒によるウェハ汚染有機物の除去 175
  (2) 光触媒を用いた超クリーン化装置と基本性能 176
  (3) ウェハ搬送空間への応用 178
  (4) 300oウェハ搬送ボックスのクリーン化 179
  (5) 実際のデバイスの電気的特性への影響 183
 2.2.4 プラズマにより生成したクラスターイオンを用いた空気浄化技術 185
  (1) 実験装置と方法 185
   A.イオン発生素子 186
   B.正および負イオン濃度の測定 186
   C.正および負イオンの質量スペクトルの測定 187
   D.気中の浮遊細菌除去試験 187
   E.タバコの煙中の一酸化窒素除去試験 187
  (2) イオンの発生特性および、正・負イオンの同定データ 187
   A.イオンの発生特性 187
   B.正イオンと負イオンの同定 187
  (3) 空気浄化への応用 189
   A.気中の浮遊細菌除去効果 189
    a)浮遊細菌(大腸菌)の除去効果 189
    b)浮遊真菌(クロカビ)の除去効果 191
    c)正・負クラスターイオンによる浮遊菌除去機構 191
   B.タバコの煙中の一酸化窒素除去効果 192
引用文献 193

第3章 ナノクリーンコントロール
199
3.1 ケミカル汚染管理 199
3.2 ケミカル汚染評価技術 201
 3.2.1 アウトガス評価試験法 201
 3.2.2 ミニエンバイロメント部材のアウトガス評価 204
 3.2.3 部材のアウトガス放散速度の推定 206
 3.2.4 室温におけるアウトガス放散速度の推定 207
 3.2.5 物性定数によるアウトガス放散速度の推定 208
 3.2.6 モニタリング技術 210
  (1) 製造環境中のガス状汚染物質のモニタリング 211
   A.塩基性物質 211
   B.酸性物質 214
   C.有機物 215
  (2) 水晶振動子を用いたクリーンルーム内ガス汚染のリアルタイムモニタリング 216
   A.ガス状物質の壁面付着による汚染 217
   B.リアルタイム付着計測の重要性 217
   C.水晶振動子による微小重量測定(QCM)法に基づいた計測装置の開発と性能評価 217
   D.クリーンルーム環境への適用 221
  (3) 弾性表面波センサーによる超クリーンな環境での表面分子汚染モニタリング装置 223
   A.リアルタイムモニタリングでの評価 223
   B.表面分子汚染の手法 226
   C.モニタリングの概要 227
 3.2.7 装置からのアウトガス評価 228
 3.2.8 シリコンウェハの表面および多層膜の層別分析技術 231
  (1) Siウェハ表面の汚染金属回収法 231
  (2) 液滴分解法における分析精度の向上策 232
  (3) 多層膜の層別汚染分析 233
  (4) ウェハ表面の局所分析 234
 3.2.9 部材の空気汚染寄与率の推定 234
 3.2.10 クリーンルーム空気中の超微量汚染物質の定量 236
 3.2.11 アウトガスとトラブルの係わり 239
 3.2.12 アウトガス評価標準化の動向 241
3.3 分子シミュレーションによるケミカル汚染物質の吸着挙動解析 242
 3.3.1 分子シミュレーション法 242
 3.3.2 分子シミュレーション例 243
3.4 気流解析技術 250
 3.4.1 数値流体力学によるクリーンルーム汚染制御の動向 251
  (1) 数値流体力学の適用用途 251
  (2) 解析結果の定量化と気流性能評価 254
  (3) 数値流体力学への実測結果の利用 256
  (4) クリーンルーム動向と今後の数値流体力学技術 257
   A.半導体用クリーンルームの動向と気流制御の課題 257
   B.クリーンルームに適用されつつある数値流体力学の最新技術 258
   C.数値流体力学解析ソフトウェアに求められるもの 258
 3.4.2 クリーンルーム熱流シミュレーション 259
  (1) 熱環境シミュレーション 259
  (2) 熱流体解析 260
 3.4.3 クリーンルーム汚染の総合解析 263
  (1) 人間の作業により生じる汚染に注目した解析 263
  (2) 気流調整とガス濃度拡散の検討 267
  (3) クリーンルーム構成部材アウトガス測定・分析模擬システム 271
引用文献 271

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