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材料の熱変形対策
−熱膨張と熱伝導の制御−


 熱膨張現象による反りや剥がれなどが原因で、部材や製品の不具合、破損が発生する可能性があります。熱膨張の制御は材料の熱変形対策において重要な技術的課題の一つです。熱膨張の制御として、極低温から高温に対応する低熱膨張材料や、温度を上げると体積が小さくなる負熱膨張材料が開発されています。さらに、低熱膨張材料や負膨張材料を正の熱膨張を示す材料に混ぜ合わることで熱膨張を相殺する検討や、負膨張材料の構成元素の種類と比率をコントロールすることで熱膨張のないゼロ熱膨張材料の製造を目指した研究が進められています。また、材料の放熱の要因となる熱伝導も重要な熱的特性で、高い熱伝導性を有し、放熱性・熱拡散性に優れた素材への要求が高まっています。
 本書は熱膨張、熱伝導を中心にした材料の熱変形対策に関する情報をまとめたものです。
 
    □体裁 A4判265ページ
    □価格 本体92,000円+消費税
    □送料 弊社負担
    □発行 2017年11月

章 目 次

 第1章 熱膨張・熱伝導の諸問題と材料技術
 第2章 固体材料の熱膨張と熱伝導
 第3章 固体材料の熱膨張と制御技術
 第4章 高熱伝導材料による放熱
 第5章 熱膨張制御材料・各種部材の応用
 第6章 低熱膨張、負熱膨張に関わる国内公開特許動向と出願例

詳 細 目 次

 
第1章 熱膨張・熱伝導の諸問題と材料技術 1
 1.1 材料の熱膨張、熱伝導に関する課題 1
  1.1.1 電気回路 1
  1.1.2 機械・装置 2
  1.1.3 構造物の異材接合 3
 1.2 低熱膨張材料、負熱膨張材料、高熱伝導材料の動向 3
  1.2.1 低熱膨張材料、負熱膨張材料の技術動向 3
  1.2.2 高熱伝導材料 5
 引用文献 第1章 7
 
第2章 固体材料の熱膨張と熱伝導 9
 2.1 固体材料の種類 9
  2.1.1 主要固体材料の種類と特性 9
   (1) セラミックス材料 11
    (A) 無機固体材料の種類 11
    (B) 代表的なセラミックスの用途と動向 12
    (C) 電子セラミックスの動向 14
    (D) 負の熱膨張特性を示すセラミックス 16
   (2) プラスチック材料 16
    (A) 熱可塑性プラスチック 17
    (B) 熱硬化性プラスチック 19
   (3) その他の固体材料 20
    (A) スーパー繊維(高強度・高弾性率繊維) 20
    (B) ガラス材料 22
  2.1.2 固体材料の構造と熱膨張 24
   (1) 結晶の化学結合(原子間結合)方式と構成要素 24
   (2) 固体の原子間ポテンシャル 25
   (3) 熱膨張現象 26
 2.2 固体材料の熱膨張特性 27
  2.2.1 熱膨張率と熱膨張係数 27
   (1) 熱膨張係数の定義 27
   (2) ボルツマン分布関数による熱膨張係数の推定 28
  2.2.3 化学結合と固体材料の熱膨張係数 30
   (1) 固体材料の熱膨張係数 30
   (2) 固体材料の熱膨張係数の低減化要求 31
  2.2.4 固体材料の熱膨張特性の測定計測法 32
   (1) 代表的な熱膨張率計測法 32
   (2) バルク材料の熱膨張特性の計測法 32
    A. 押し棒式膨張計および熱機械分析測定(TMA:Thermomechanical Analysis) 33
    B. 光走査法及び光投影法 34
    C. 低熱膨張材料の精密測定用光干渉法 34
    (3) 薄膜の熱膨張特性の計測法 35
    A. 基板曲率法とX線回折 35
    B. レーザ干渉法と熱機械分析法 36
    C. 共焦点走査型レーザー顕微鏡により観察 38
   (4) 熱膨張係数測定と標準規格情報 39
  2.2.5 各種材料の熱膨張現象 40
   (1) 金属の熱膨張(金属の融点、デバイ温度と熱膨張係数) 40
   (2) セラミックスの熱膨張 41
    A. セラミックス材料の室温付近における熱膨張特性 42
    B. 等方性熱膨張と異方性熱膨張 44
   (3) プラスチックの熱膨張 46
   (4) 炭素繊維の熱的特性 49
 2.3 固体材料の熱伝導現象 51
  2.3.1 熱移動の種類 51
  2.3.2 固体材料における熱伝導による熱移動 52
   (1) 巨視的熱伝導とフーリエ(Fourier)の法則 53
   (2) フーリエ熱伝導(巨視的熱伝導)と非フーリエ熱伝導(微視的熱伝導) 54
  2.3.3 固体材料の熱伝導率 56
  2.3.4 粒子分散複合材料の熱伝導率推定 57
   (1) 多相分散系(多相混合系)における有効熱伝導率 57
   (2) 高分子複合材料の熱伝導率推定モデル 58
  2.3.5 微視的熱伝導におけるナノスケール熱制御(フォノンエンジニアリング) 61
   (1) 電子輸送とフォノン輸送におけるセルフコンシステント・
      シミュレーション技術 61
   (2) 半導体デバイスにおけるナノスケール熱設計 63
 引用文献 第2章 63
 
第3章 固体材料の熱膨張と制御技術 67
 3.1 合金の熱膨張制御技術 67
  3.1.1 合金の熱膨張係数 67
  3.1.2 インバー合金とその熱膨張係数 68
   (1) インバー合金の高強度化技術 69
    A. 冷間加工と時効処理がインバー合金の熱膨張とその他特性へ及ぼす影響 69
    B. 加工−熱処理したFe-36wt%Ni合金における合金元素と高強度化 70
    C. 超高圧架空送電線用高強度インバー合金線の開発 72
   (2) めっきおよび電鋳によるインバー合金の熱膨張制御 74
   (3) 精密装置用超低熱膨張鋳造合金の開発 76
    A. 高炭素系低熱膨張鋳造合金 76
    B. 低炭素系超低熱膨張鋳造合金 76
    C. 「ゼロ」膨張鋳造合金の開発 77
  3.1.3 低熱膨張・高熱伝導率ヒートシンク用クロム銅材の開発 79
   (1) 1.1mass%Cr-Cu材の諸特性 80
   (2) 高Cr配合率Cr-Cu材(50mass%Cr-Cu材)の熱膨張係数 81
 3.2 低熱膨張係数セラミックス材料の開発 82
  3.2.1 高気孔率・低熱膨張性セラミックスフィルター 83
  3.2.2 チタン酸アルミニウム系低熱膨張性高温材料の特性改善 85
  3.2.3 緻密質コーディエライト(コージライト)セラミックスの開発と熱膨張挙動 88
  3.2.4 ゼロ熱膨張セラミックス 91
   (1) ゼロ熱膨張結晶化ガラス(ガラスセラミックス) 93
   (2) 低熱膨張セラミックスによる座標測定機評価用基準器 95
   (3) コーディエライト(コージライト)超低熱膨張セラミックスによる
       精密測定用標準器 96
 3.3 負熱膨張性材料を利用した熱膨張制御 97
  3.3.1 負熱膨張性材料の概要 97
  3.3.2 固体材料における負熱膨張機構 98
   (1) フレキシブル・ネットワーク(オープン・フレームワーク)構造 98
   (2) 磁気体積効果 98
   (3) サイト間電荷移動 99
  3.3.3 タングステン酸化物群化合物による熱膨張可変酸化物の開発 99
  3.3.4 逆ペロブスカイト型マンガン窒化物の磁気体積効果と巨大負熱膨張材料 101
  3.3.5 ペロブスカイト構造ニッケル酸ビスマスのサイト間電荷移動による
      巨大負熱膨張 103
   (1) BiNiO3における圧力誘起による電荷のサイト間移動 103
   (2) 温度変化による電荷のサイト間移動 103
   (3) BiNi1-xFexO3のサイト間電荷移動誘起負の熱膨張における温度履歴の抑制 105
  3.3.6 Aサイト秩序型ペロブスカイト構造酸化物 105
  3.3.7 負熱膨張性を利用したプラスチック材料の熱膨張制御 108
   (1) 負熱膨張性マンガン窒化物によるポリアミドイミド 108
   (2) ペロブスカイト構造BiNi1-xFexO3によるエポキシ樹脂 110
   (3) タングステン酸ジリコニウムZrW2O8粒子を用いたポリマー 112
 3.4 繊維やマイクロカプセルを利用した熱膨張制御 113
  3.4.1 スーパー繊維 113
   (1) 極薄低熱膨張織物の開発 113
   (2) スーパー繊維による複合材料 115
  3.4.2 マイクロカプセルの利用 116
   (1) ポリプロピレン(PP)発泡体用マイクルカプセル 116
   (2) 発泡射出成形に適した熱膨張性マイクルカプセル 120
   (3) エンジニアプラスチック発泡用熱膨張性マイクロカプセル 121
 引用文献 第3章 123
 
第4章 高熱伝導材料による放熱 126
 4.1 高熱伝導・低熱膨張材料 126
  4.1.1 高熱伝導・低熱膨張セラミックス材料 127
   (1) 窒化アルミニウム(AlN)エポキシ樹脂複合材料 127
   (2) 窒化ホウ素(BN)材料と窒化ホウ素放熱シート 129
  4.1.2 高熱伝導・低熱膨張性金属基複合材料の開発 131
   (1) 金属系放熱材料 131
    A. Cu/ダイヤモンド金属基複合材料 132
    B. Al/ダイヤモンド金属基複合材料 132
    C. Al/SiC、Al/AlN、Ag/ダイヤモンド金属基複合材料 134
   (2) Mg/SiC系金属基複合材料と鉄道車両用パワーモジュール向け放熱板 134
    A. Mg/SiCの製法 135
    B. Mg/SiCの信頼性の確認 135
  4.1.3 高熱伝導・低熱膨張繊維とその応用 137
   (1) 高熱伝導有機繊維を用いた放熱材料 137
   (2) ピッチ系炭素繊維を用いた放熱材料 139
 4.2 高分子複合材料 140
  4.2.1 複合材料におけるフィラー充填量と熱伝導率 140
  4.2.2 樹脂材料の熱伝導制御 141
   (1) 液晶ポリエステルの高熱伝導化 141
   (2) メソゲン骨格によるエポキシ樹脂のナノ高次構造制御 142
   (3) 液晶性高分子の磁場配向高次構造制御 144
  4.2.3 高分子複合材料の高熱伝導化 145
   (1) 化学修飾による窒化ホウ素(h-BN)粒子の高充填化 145
   (2) 電界配向制御による低フィラー化技術 147
   (3) 球状アルミナ粒子充填エポキシ樹脂複合材料の高放熱化(高熱伝導化) 149
   (4) 凝集窒化ホウ素フィラー充填エポキシ樹脂複合材料 151
   (5) 熱伝導性フィラーの分散制御による高熱伝導化 153
   (6) カーボンナノチューブ(CNT)による樹脂の高熱伝導化と絶縁性の確保 154
 引用文献 第4章 157
 
第5章 熱膨張制御材料・各種部材の応用 159
 5.1 封止材料・封着材料 159
   (1) LED封止用ガラス材料 159
   (2) LSIパッケージ封止材用ガラスフィラー 161
   (3) 有機ELディスプレイ封着加工用ガラス 163
 5.2 回路基材 165
   (1) フレキシブル回路基板用低熱膨張・低吸水性ポリイミドフィルム 165
   (2) 多環芳香族型エポキシ樹脂の高耐熱・低熱膨張特性 168
    A. エポキシ樹脂硬化物の作製 169
    B. エポキシ樹脂硬化物の特性 169
   (3) Siと近傍熱膨張係数を持つ単層CNT銅複合材料 171
   (4) セルロースナノファイバの電子部品用絶縁材料 172
 5.3 半導体実装基板材料とその動向 172
   (1) 実装における樹脂基板材料の熱反り 173
    A. 三次元パッケージの薄型化に対応した樹脂基板材料の低熱膨張率化と
       高弾性率化 175
    B. ALL-SiCパワーモジュールにおける樹脂厚さと反りの関係 176
   (2) 三次元半導体パッケージ材料システムの熱膨張制御 178
   (3) 薄型パッケージ基板用樹脂材料の開発 180
   (4) 低熱膨張半導体パッケージ基板の開発 182
   (5) 大電力電源用低熱膨張高放熱基板 184
   (6) 熱膨張差による熱応力影響の回避技術 186
    A. 樹脂モールドによる熱応力の分散 186
    B. IGBTモジュールにおけるパワーチップの接合技術 187
    C. GaN系LEDにおける熱膨張制御技術 190
    D. 熱電モジュールの熱応力低減技術 192
 5.4 自動車関連 194
  5.4.1 車載機器電子回路に関する低熱膨張材料と熱膨張制御技術 194
   (1) エンジンルーム用低熱膨張樹脂基板材料 194
   (2) 両面放熱型パワーモジュールにおけるAl電極のクラック抑制 197
  5.4.2 構造物の熱変形解析 200
   (1) 樹脂部品の熱変形予測 200
   (2) 異種金属材料を組み合わせて構成されたパネル 203
 5.5 熱膨張挙動計測法の開発 206
  5.5.1  熱膨張計測法による材料特性の解明 206
   (1) 工業用カーボン材料の熱膨張 206
   (2) ガラスの原子配列を忠実に再現するデータ駆動型構造モデリング法 208
   (3)  単斜晶系強誘電体の測定 209
  5.5.2 測定方法の検討 210
   (1)  積層型圧電アクチュエータの線膨張係数測定 210
   (2) ロールの熱膨張(サーマルクラウン)の測定法 210
   (3) 超低膨張ガラス材料の線膨張係数評価方法 211
   (4) 微粒子を利用した薄膜状試料の測定方法 213
 引用文献 第5章 213
 
第6章 低熱膨張、負熱膨張に関わる国内特許出願動向と出願例 217
 6.1 検索の方法 217
 6.2 2004年から2016年における低熱膨張、負熱膨張関連国の出願動向 218
  6.2.1 出願人上位20社と特許出願数 218
  6.2.2 低熱膨張、負熱膨張に関わる特許の分野別出願動向 220
 6.3 低熱膨張、負熱膨張における基本材料分野における出願内容 223
  6.3.1 負熱膨張性固体材料 223
  6.3.2 低熱膨張合金 226
   (1) Fe-Ni系合金 226
   (2) 極低温域、高温域で低熱膨張を示す低熱膨張合金 230
  6.3.3 低熱膨張におけるセラミックス材料 232
  6.3.4 低熱膨張ガラス 238
 6.4 低熱膨張における「中間材料・中間製品」分野の出願内容 242
  6.4.1 基板・配線板 243
   (1) 材料メーカーによるプリント配線板 243
   (2) 部品実装における回路基板類 246
   (3) 積層板 249
   (4) 樹脂フィルム 252
  6.4.2 樹脂組成物、硬化物類 253
 6.5 半導体パケージ類の出願内容 254
   6.5.1 半導体素子を搭載した配線板 254
   6.5.2 半導体装置、パワーモジュール 257
 引用文献 第6章 261
 
 おわりに 264

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